WAVE KIT
  

 1982年頃だろうか、大学在学中に卒論の準備でゼミの先生と話しているとき、「買ってはみたけど持て余しちゃったので作ってくれないか」と言われて、(事実上)いただいたのがこのキット。

 ワンボードに基本的な回路が全て載っていて、パネルやVR類も全て揃っているため、基板の指定の位置に部品を挿し込んで半田付けし、パネルのVR類と結線するだけでアナログシンセが出来てしまう。高校時代に苦労して部品集めをしたことを考えると、ちょっと物足りなさを感じたのも正直なところ。

 ただ、いくらワンボードキットでも自分の望む形に仕上げたいと思うのが人情。私の場合、各回路の入出力を全てパネルに出して、自由にパッチングできる仕様にした。

 キットに箱まで含まれていないのは、このような発展の余地があって、むしろ有難かった。木工も高校生のときよりはだいぶこなれている。

 黒いパネルの下にある白い部分が独自に加えたパネルで、基本的に信号入出力用のジャックのみで構成されている(S&HにはGATEモニターのLEDを付けた)。

 入出力パネルは各機能ごとに区分けされ、あたかもモジュラーシンセのように扱うことができる。当時、モジュラー型でなければシンセにあらずと考えていたこともあり、これは必然的な帰結でもある。

 本当は黒いパネルにしたかったが、高校時代に使い残した白のラッカースプレーと黒のインレタを消化するため、このようになった。

 全ての入出力をパネルに出してはいるが、何もつないでいないときは内部で標準的な接続になるようにしてある(はずだ)。従って、パッチングしたいときは融通が利き、シンプルに使いたいときはそのままでも使えるという、全く邪魔にならない仕様になっている。

 ところで、ワンボードシンセのメリットは、何といっても配線が煩雑にならないということだ。

 この写真を見ると、今ならもっと綺麗にできそうな気はするが、パネルをパカッと外したときに線が絡まっていないのは気持ちがいいものだ。

 20年ぶりに中を開けてみて気が付いたのだが、キットの基板のほかに自作の基板が1枚乗ってた。メインボードのGATE IN につながっているのだが、何のための回路なのか、さっぱり思い出せない。歳はとりたくないものだ。

 ジャックは全て錆びており(金メッキのはずのピンジャックも黒ずんでいる)、音を出すにはオーバーホールが必要かもしれない。


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